令和6年能登半島地震における液状化の発生メカニズムの解明

整理番号 2024a036
種別 一般研究-短期共同研究
研究計画題目 令和6年能登半島地震における液状化の発生メカニズムの解明
研究代表者 ハザリカ ヘマンタ(九州大学大学院・工学研究院 社会基盤部門・教授)
研究分野のキーワード 令和6年能登半島地震、液状化、地盤パラメータ、数値解析
目的と期待される成果 2024年1月1日能登半島を震源とする地震が発生した。地震の規模は気象庁マグニチュード7.6、震源の深さは16 kmであった。石川県河北郡内灘町では震度5弱の揺れを観測し、液状化が多発した。液状化は、地表付近(およそ10m以内)の飽和状態の砂質土が、振動によって固体から液体状になる現象である。当該地は、地下水位の高いゆるく堆積した砂地盤で、地形的には砂丘や砂州の間の低地に位置していることから、液状化しやすい条件にあるといえる。わが国においては、1964年の新潟地震の際に構造物の支持地盤の液状化により、建物が転倒あるいは沈下・傾斜する被害が発生し、これを契機に液状化現象が広く世間に周知されるようになった。このような社会的背景のもと、1970年代後半からFLIPやLIQCAなど現在実務で広く用いられている有効応力解析法が開発され、液状化を考慮した解析が可能になった。しかし、現在実務で広く用いられている解析ソフトでは、技術者判断で液状化層を事前に設定しなければならず、あらかじめ想定した現象しか解析することができないという課題がある。また、FLIPやLIQCAなどで解析する場合、液状化層及び液状化パラメータの設定が有効応力法で解析する際の技術的な障壁となっていて、パラメータについても液状化曲線のみをフィッティングさせるような解析モデルの設定をしている。したがって、既存の解析ケースのデータから機械学習により、液状化層の設定とパラメータ設定が行えれば大幅な改善が得られる。さらに、モデルそのものも基礎から検討する余地がある。現在、土質力学の先端的知見に基づくモデルが普及しているが、混相流である液状化の発生メカニズムを解明し、現象を包括的に記述するには、固体(弾・塑性体)や流体力学の知見を組み込むことが望まれる。本プロジェクトでは、これらの課題を解決するべく、令和6年能登半島地震で発生した液状化を対象として、既存の液状化解析を改善を目的としている。そのため、現地調査、現地で採取した資料の要素試験によるパラメータの決定および数値モデルの開発を行い、並行して現象の数理的な基礎を深めることによって、地盤工学と数理科学の異分野連携によるシナジー効果を期待する。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
村井 政徳(清水建設株式会社 土木技術本部・主査)
太田 史朗(川崎地質株式会社 企画・技術本部・代表取締役専務執行役員 企画・技術本部長)
道 勇治(株式会社吉光組・専務取締役)
藤白 隆司(地盤防災研究所・代表)
石澤 友浩(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 水・土砂防災研究部門・主任研究員)
松本 樹典(金沢大学・名誉教授)
サハレ アヌラグ(東京都市大学 総合研究所 地盤環境工学研究センター・研究講師)
福本 康秀(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・教授)
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