Besov空間におけるKoopman作用素による力学系のデータ駆動的な構造解析手法の研究

整理番号 2024a034
種別 一般研究-短期共同研究
研究計画題目 Besov空間におけるKoopman作用素による力学系のデータ駆動的な構造解析手法の研究
研究代表者 石川 勲(愛媛大学・データサイエンスセンター・准教授)
研究実施期間 2024年6月5日(水)~ 2024年6月8日(土)
研究分野のキーワード Koopman作用素, 合成作用素, Besov空間, 力学系, 位相的データ解析
目的と期待される成果  本提案研究の目的は、Besov空間上のKoopman作用素の理論を発展させ、データ駆動的な力学系の構造解析の手法の理論基盤を築くことである。Besov空間とは、偏微分方程式論や関数空間論で中心的な役割を担う関数空間であり 、関数の滑らかさや減衰の様子を精密に記述できる。そのため、近年では機械学習の理論解析などへの応用も進められている。Koopman作用素とは、力学系を関数に右から合成するという操作によって定まる関数空間上の線形作用素である。
 本提案研究において期待される成果は2つある。1つ目は、Besov空間におけるKoopman作用素の数学的な性質と力学系の挙動の関係性を解明し、力学系のデータ解析に有効な理論基盤を構築することである。Koopman作用素は本質的に力学系の全情報を有しているが、その情報は関数空間論的な手法によらなければ取り出すことができない。1つ目の成果はこの「Koopman作用素から力学系の情報抽出」という問題への重要な布石となる。2つ目は、Besov空間において、偏微分方程式論の問題を解決するために培われてきた膨大な知見用いて新しいデータ駆動的なKoopman作用素の推定アルゴリズムの構築である。Besov空間はさまざまな関数の分解定理が知られており、力学系の特徴量を取り出す新たな手法の発見が期待できる。
 本提案研究では偏微分方程式論、及び、関数空間論の専門家である池田氏、谷口氏と共同し集中的に議論することで上の2つの目標に取り組む。また、研究代表者はKoopman作用素から得られる情報には力学系の位相的な構造も含まれていると考えている。そのため、九州大学マスフォアインダストリ研究所に所属しており、位相的データ解析の専門家でもある池氏にも本提案研究の議論に参加してもらい、位相的データ解析とKoopman作用素の理論の新たな関係性の発見も目指す。
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
池田 正弘(理化学研究所・研究員)
谷口 晃一(東北大学・助教)
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