耐量子計算機暗号の社会実装に向けた数理基盤の研究
整理番号 | 2024a023 |
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種別 | 若手・学生研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | 耐量子計算機暗号の社会実装に向けた数理基盤の研究 |
研究代表者 | 相川 勇輔(東京大学大学院情報理工学系研究科・助教) |
研究実施期間 |
2024年7月16日(火)~ 2024年7月19日(金) |
研究分野のキーワード | 耐量子計算機暗号,格子暗号,符号暗号,多変数多項式暗号,同種写像暗号,MPC-in-the-Head |
目的と期待される成果 | 2016年よりNISTを中心として耐量子計算機暗号の標準化活動が進められているが,その候補方式の不足により2023年にデジタル署名を対象とした追加公募が行われた.その結果,新しく40方式が候補リストに加わった.これらの方式は実用化を目指すものであり,注意深く監視する必要がある. そこで本共同研究では,格子暗号, 符号暗号などをはじめとした各方式カテゴリの専門家を集め,リストに加わった新方式を中心に標準化の現状に関する情報および研究課題を共有することを目的とする.さらに,産業界へ公開することにより将来的な耐量子計算機暗号の社会実装に貢献する. 具体的に,新方式の中には新たな計算量仮定のもとで設計された方式もあり,その数理基盤の理解を通して安全性の解析を厳密に行なうことが量子情報社会における安心・安全を実現するために今後の重要な研究課題となる.また,耐量子計算機暗号では従来方式に比較して効率性が劣ることが産業上の課題となっている.本共同研究ではこれらの課題を数理的な観点から分析し,有力な方式の洗い出し,およびその安全性および高効率化について議論を行う.これらの議論を通し,新方式の根幹をなす数理および諸問題を産業界とも広く共有しコミュニティを形成することで,耐量子計算機暗号への将来的な移行が円滑なものとなることが期待できる. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
池松 泰彦(九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所・助教) 成定 真太郎(KDDI総合研究所・コアリサーチャー) 古江 弘樹(日本電信電話株式会社 社会情報研究所・研究員) |