現代暗号に対する安全性解析・攻撃の数理

整理番号 2023a003
種別 一般研究-研究集会(Ⅰ)
研究計画題目 現代暗号に対する安全性解析・攻撃の数理
研究代表者 國廣 昇(筑波大学・システム情報系・教授)
研究実施期間 2023年9月20日(水)~ 2023年9月22日(金)
研究分野のキーワード 暗号理論,安全性評価
本研究で得られた成果の概要 本研究集会は,暗号の安全性解析・攻撃の数理に関する最新の成果やアイデアを研究者間で共有することを目的として企画された.以下で説明するように,当初の目的は十分に達成できたと考える.

講演は次の4つのカテゴリに基づき行われ,合計10件の講演が行われた.
カテゴリ1: ハードウェアの安全性(3件),カテゴリ2: 共通鍵暗号の安全性(2件),カテゴリ3: 量子計算機に対する安全性(3件),カテゴリ4: サイドチャネル攻撃に対する安全性(2件).

1件あたり1時間(学生の発表は30分)の講演時間であり,講演は,基本的な事柄から始まり,最新の研究成果までカバーされていた.質疑応答および休憩時間では,活発に議論が行われていた.件数及び時間の観点で安全性解析の各トピックを網羅的にバランスよく講演があったと考えている.いずれの講演も,内容はトップレベルの国際会議で採択されている研究の一端,もしくは最先端の研究の一端であり,情報と示唆の多い充実した研究集会となった.

全10件の講演中,企業からの講演が6件あり,産業界からの暗号の安全性解析に対する成果の講演があった.具体的には,NEC,NTT,三菱電機,富士通という活発に研究活動をしている国内企業,および,フランスのCryptoExpertsに所属する研究者からの講演も行われた.

参加者についての成果を説明する.本研究集会は159名の参加登録があった.若手研究者からシニアの研究者まで幅広い年齢層の参加があった.産業界からは73名(46%),学からは73名(46%),官及びその他からは13名(8%)であった.特に産業界からの参加者も多く,学と同数の参加者であった.そのため,本研究集会の目的は十分に達成できたと考える.また,学の参加者のうち半数近くは学生であり,若い世代への啓蒙活動にも成功している.さらに,7名は海外からの参加者であり,国際的な連携という点でも十分に成果をあげるのに成功している.
組織委員(研究集会)
参加者(短期共同利用)
池松 泰彦(九州大学・IMI・助教)
伊豆 哲也(富士通・シニアディレクター)
穴田 啓晃(青森大・教授)
縫田 光司(九州大・教授)