VRを用いたインタラクティブな高次元認識 2
整理番号 | 2022a014 |
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種別 | 一般研究-短期共同研究 |
研究計画題目 | VRを用いたインタラクティブな高次元認識 2 |
研究代表者 | 稲生 啓行(京都大学大学院理学研究科・准教授) |
研究実施期間 |
2022年8月29日(月)~ 2022年9月2日(金) |
研究分野のキーワード | 4次元可視化,ヴァーチャル・リアリティ,コンピュータ・グラフィックス |
本研究で得られた成果の概要 | 数学や物理・データ分析等において,高次元の対象がしばしば現れる.近年急激に発達しているVRシステム上で,それらをインタラクティブに可視化し観察して理解することは,今後重要になるものと思われる.その為我々はインタラクティブな4次元可視化システムであるPolyvisionを開発した.このようなシステムを利用することで,4次元的な構造のより良い認知が得られていることを心理実験によって検証することが,前回の2020年度の短期共同研究での課題となっていた,その後継続して議論を重ね,現在2022年12月中にも心理実験を実施する運びとなっている. 本研究は,その心理実験の計画,およびPolyvisionをベースとしたその実験環境の開発を目的に行った. 公開部分では,4次元のインタラクティブな可視化や認知に関係する分野の研究者・開発者たちによる講演・議論を行った.特に招待講演者としてMarc ten Bosch氏を招き,4次元での剛体の力学や,更にそれを用いたゲームを作るにあたって,プレイヤーに4次元を段階的に理解してもらう為のレベル設計等の工夫について解説してもらったことは非常に有意義であった. 非公開部分では,4次元の幾何学的構造に関するテスト環境の実装を行い,またVR用HMDとの比較のためにスクリーンでの対照実験を行うことや,試行の種類や回数などの具体的な心理実験の設計についての議論を行った.上述の通り本研究での議論・開発を中心に,その後も心理実験の計画・開発を進めており,近日中に心理実験を行い,4次元ユークリッド空間における長さや角度という幾何学的性質の認知に関して,VRを用いることによる効果を検証する予定である. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
石井 豊(九州大学・教授) 鍛冶 静雄(九州大学・教授) 松本 啓吾(東京大学・助教) 寺尾 将彦(山口大学・講師) 稲生 啓行(京都大学・准教授) 安生 健一(イマジカ・グループ/オー・エル・エム・デジタル・ディレクター/技術顧問) Marc ten Bosch(mtb design works Inc.・president) |