数理的生成手法によるCGとデジタルファブリケーション
整理番号 | 20200004 |
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種別 | 一般研究-研究集会(Ⅱ) |
研究計画題目 | 数理的生成手法によるCGとデジタルファブリケーション |
研究代表者 | 巴山竜来(専修大学・准教授) |
研究実施期間 |
2021年1月29日(金)~ 2021年1月29日(金) |
研究分野のキーワード | コンピュータグラフィックス,可視化,デジタルファブリケーション |
本研究で得られた成果の概要 | 数理的アルゴリズムを使ったコンピュータ上の幾何学的データ生成とその可視化技法は,ジェネラティブアートやプロシージャルモデリングと呼ばれている.例えば再帰的関数によって生成されるフラクタル図形は古くから知られているが,コンピュータグラフィックス(CG)では地形や植物などの自然物の表現にこういった技法が用いられてきた.近年,GPU(グラフィック処理装置)の性能が急速に進化しており,それによって数年前では困難であったような描画処理が扱えるようになりつつある.例えば大量かつ高速なデータ処理が求められるインタラクティブな映像生成はここ数年で大きく進展し, ゲームやヴァーチャルリアリティなど多くのCG分野で数理的生成手法が活用されている.この研究集会は,そういった数理的生成手法に関する理論と実践をつなげることを目的として計画した. また近年のデジタル工作機械の進化により,CGはものづくりにも応用されている.例えばレーザーカッターや3Dプリンタを使えば,コンピュータ上で生成したデータを物体として出力することができる.このようなデジタルデータの物質化はデジタルファブリケーションと呼ばれており,新たな産業形態として注目されている.とくに数理的生成手法は建築やテキスタイルの分野で活用されている.この研究集会では,数学・情報科学に関する研究者とソフトウェア開発に携わる技術者,およびそれを製品設計や芸術表現に活用するデザイナーやアーティストとの交流を計画し,分野横断的な新たな研究の創出,ならびに産業への応用を目指した. 開催された研究集会では,メディアアーティストの古舘健氏,デザイナーの堂園翔矢氏,マテリアル・エクスペリエンス・デザイン研究者の筧康明氏と中丸啓氏,CG研究開発者の大垣真二氏を講演者として迎えた.感染症対策のためオンラインでの開催であったが,通常の対面形式の研究集会では参加が困難であったと思われる者も多く参加することができた.オンライン開催のため当初の計画よりも規模を縮小し,研究集会で扱うテーマも限定したが,その分深く掘り下げた講演を行うことができた.講演時間外にはディスカッションを行い,今後の新たな研究の可能性や製品開発について意見交換した. |
組織委員(研究集会) 参加者(短期共同利用) |
大垣真二(ZOZO研究所・Research Scientist) 石井豊(九州大学・教授) 鍛冶静雄(九州大学・准教授) 巴山竜来(専修大学・准教授) |